A:こころの病気って、増えたのかな。
B:増えているらしいね。
A:昔も同じくらいあったけれど、病気として名前がついたことによって、数が表に出てきただけっていう説もあるよ。
B:どちらもある気がするな。
A:増えた理由は、何だと思う?スマホ脳?(※ベストセラー本「スマホ脳」。スマホとこころの病気の相関性を示唆している)
B:それもあると思う。私が1番に思いつくのは、経済停滞が長いことかな。
A:どういうこと?
B:「生きていれば、世界は勝手に良くなるぞ〜」っていう感じがないってこと。基本的に、今の世界が良くも悪くもずっと続くみたいな鬱感覚、ない?
A:あ〜……私はあまりないけれど、言っていることは分かる。
B:昔だったら、世界はどんどん発展していって、未来は明るい!っていう雰囲気があったと思うんだよね。特に日本は。それがなくなったからなんじゃない?と私は思っている。
A:日本の発展が終わったってこと?
B:そういうことになるかな。
A:確かに日本は……いや日本だけじゃなくて、それこそスマホができたり PC ができたり世界が発展しすぎていて、発展したことを悪く言う人もいるけれど、でも……できちゃったもんはしょうがないし、それで助かってる人もいるし、できちゃったもんを失くすほうが難しいから共存していくしかなくて。お先真っ暗が嫌なら「共存する未来で、明るい未来を創るしかないよね!」って、ならない?
B:それはねーーーみんな分かっていると思うんだけれどね!昔は、そこまで考えて、頑張って未来が明るいと思う必要すらなかったじゃん。それに考えて「未来は明るいと思おう!ってかそれしかない!」って境地に辿り着けない人もいるじゃん。必然的に「お先真っ暗です」っていう鬱の人が多くなるんじゃないかなって。
A:頑張って思い込んでいるわけでもないんだけどなぁ……
B:受け入れるしかないのは、よく考えればそうなんだけど、よく考えないと分からないと思うのよ。
A:それは誰かも言っていたけれど、頭を使って考える人が生きやすくなる世の中にはなると思う。ところでBの話だと、苦労が当たり前の生活をしていたら自然と未来は明るく思えるってことだよね?
B:苦労が当たり前で、且つ、苦労がなくなる実感があればそう思えるはず。「1年前と比べて、楽になったね」「今日より明日は楽になっているだろうね」という感覚を、実際に経験すること。
A:今は、その感覚を経験しづらいってことだよね。
B:うん。
A:それ、多少の苦労は鬱にならないために必要ということになるね。鬱が増えてるのは、そんな時代背景のせいってBは考えているのか〜。ちなみにBの双極性障害の原因は何だと思っているの?
B:いや、これは遺伝なんじゃないかと思ってる(笑)
A:どこいった、時代背景の話(笑)遺伝って、Bのお父さんもお母さんも双極性障害じゃないよね?
B:うん。父母は違うけれど、おばあちゃんの兄弟や親戚に何人か躁鬱病はいる。「ちょっと遺伝的に気をつけといたほうがいいかもね」って言われていたんだよね、お母さんから。
A:Bのお母さん、すごいよね……
B:親戚が発症したのは年を取ってからだけれど、現代鬱の人が多くなっている波に飲まれて、私は親戚よりちょっと早い年齢で出たんじゃないかって思ってる。
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