『20代のうちにやるべきこと』系の本に対する嫌悪感①

AとB

前回の記事

B:Aは『20代のうちにやるべきこと』系の本を読まないんだよね?

A:うん。わざわざは読まない。

B:なんで?

A:怖いのかも。例えば『20代にスキーをやるべき』って書いてあったとして。私は三半規管が弱いから生涯スキーをやるつもりはなくて。でも『20代にスキーをやるべき』って書かれていたら、「うわ〜〜〜私はみんながスキーで得られる『素敵な何か』を得られないんだ〜〜〜」って悲しくなるから(笑)

B:なるほどね。

A:Bは、進んで見るんでしょ?怖いっていう感覚はない?

B:うん。いや、だって見ない方が怖くない?Aも「知らないことのほうが怖い」っていつも言ってるじゃん。

A:「知らないことのほうが怖い」のはもちろんそうだけれど、この世の全てを知ることはできないから「知る選択」はするよ。そういう本に関しては選択していたらキリがないというか、「スキー」を知ってもどうしようもないというか……

B私は読んだ上で、自分の人生を決めるのが大事だと思っている。「こういう生き方があったんだ!」って後悔するのが怖い。

A:その感覚もめちゃくちゃ分かるよ。知らないで後悔することほど怖いことないよね……でもやっぱり自分とかけ離れたことが書いてあるのがそれ以上に怖い!「スキーやらないと後悔するんか〜〜〜でもスキーはできへんのよ〜〜〜」って悲しい気持ちになるから、腰が重いんだと思う。

B:そうなんだ。意外。

A:『20代のうちにやるべきこと』って、20代を過ぎた人たちの反省の集大成なわけで。正解じゃないと分かっていても、「自分は自分」ってある程度固まっていないと、正解のような気がしてしまうのよ。強い気持ちじゃないと見れない

Bいや、逆よ!私はすごい適当に見てるよ!Aみたいに、真面目に考えていないよ!

A:なるほどね!?ああ、その姿勢はなかった。

B:大変な生き方しているよ、A。

A全部真剣に受け止めるから?

Bそうそうそう。こういう生き方もあるんだ、こういう意見の人もいるんだ、っていうただの情報でしかない。

A:その感覚持っている人、周りにもいるけれど……すごいなって思う。才能だよ。

B:どうなんだろう。普段余程Aのほうが強いけれど(笑)でもネット記事だって、鵜呑みにしないで3つくらい比較して見るでしょ?

A:ネット記事は比較するけれど……本は違うんだよなぁ。それに、同じような本には同じようなことが書いてある。『20代のうちにやるべきこと』系の本に対する嫌悪感のようなものは多くの人たちが感じていると思ったんだけど……

B:あ〜〜〜だから本が売れるのか。

A:どういうこと?

B「読みたくない」と嫌悪感を感じてるってことは、みんなAのように真剣に向き合っているっていうことでしょ?「読みたくない」けど「これ読まないとやばいかもな」って本気で思って、真剣に読むんだろうなって。

A:確かに、読むにしろ読まないにしろ真剣に受け止めちゃうね。

Bそれはさ……みんな大変だよ……もっと適当でいいよ。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました