ありのままの自分を肯定するために、ポジティブになる危険性

A

前回の記事

今、自己肯定感という言葉が流行っている。自己肯定感とは「ありのままの自分を認められること、愛せること」。近年、ありのままの自分を認められない人、愛せない人が増えている。らしい。

自己肯定感があるから、自分を信じることができるし、

自分を信じられるから、自分の意思で行動することができるし、

自分を認められるから、他人を認めることができるし、

自分を愛せるから、他人を愛することができる。

自己肯定感がなければ、自分の足だけで歩くことは難しいということだ。そう考えると、生きていく上で、まぁ大事なものだなぁと思う。

ただ「自己肯定感を高めるために、自分を肯定しましょう。さぁ、ポジティブになりましょう!」と聞くと、「ん?」と思う。

そりゃネガティブよりポジティブでいたほうが、自己肯定感は上がるだろう。「どうせ私なんて……」より「きっと私にもできる」のほうが、ねぇ。

でも「ポジティブになりましょう!」と言って、ポジティブになれるものなのかな?ネガティブって、そんな悪いことなのかな?

ちなみに私は、割とネガティブである。

前回の記事の話。

A:そういえば最近よくあるじゃん。「ありのままの自分を肯定しましょう」って。もちろん自己肯定感は生きていく上である程度必要だけど、肯定しすぎて現実が見られなくなる危険性もあると思うんだよね。

B:どういうこと?

A:「もしかしたら自分は障害かもしれない」って考えることをやめて「これがありのままの私です!」って。例えば、風邪を引いているのに「もしかしたら自分は風邪かもしれない」って考えずに「咳してる私も、鼻水を垂らす私も、ありのままの私!今日も元気!」って、いや、薬飲んで大人しくしてて!ってなるじゃん?知ることで改善されるのに、知ろうとしないことで改善から遠くなる、はたまたリスクになるのは怖いなと思う。

B:確かに。

引用元:https://atamano-naka.com/mentalhealth2/

私が「ポジティブになりましょう!」という言葉に違和感を持つのは、これだ。知ることで改善されるのに、知ろうとしないことで改善から遠くなる、はたまたリスクになること。

突然だが、実家が全焼したサノさんというインフルエンサーをご存知だろうか。

多くの辛い出来事を経験したサノさんが書かれている「ネガティブの乗りこなし方」という記事。全文読みやすくおもしろく魅力的なのだが、このスライドの6、7枚目が、正に言いたかったことである。そうそうこれこれ、と。

実家が全焼しているのに、「家がすっきり!」なんて、とんだポジティブだな(笑)なんて思った?


でもさ、でもさ、近年の自己肯定感ブームでこうなっちゃってる人って本当にいないかな?え、みんな、こんなポジティブになりたいわけじゃないよね?

「自己肯定感を高めたい」「ポジティブになりたい」「私なんか」と言っているあなた。

大丈夫。あなたはきっと、消防車を呼べるでしょ?

自己肯定感の第一歩って、そういうことだから。

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